こんにちは。増山です。
昨日に引き続き、センター試験について語りたいと思います。
まず、昨日のブログに1点訂正があります。
地理Bのムーミンの問題について、
私は、「あまり良くない」と書いてしまいましたが、
あの後、再度考えたのですが、決して悪くはありません!
ある意味非常に良い問題です!
あえて苦言を言うならば、センター試験には難しすぎると言ったところでしょうか。
もし、出題したのが東大や早稲田などの難関大学ならば、面白い問題と評価されるでしょう。
では、わたしが今回「非常に良い」と評価した理由を説明しましょう。
入試問題には、単に知識を問う問題と、思考力を問う問題があります。
地理も含め社会は全般的に知識を問われる暗記科目だと思われがちです。
もちろん、覚えるべき事も多く、暗記に時間をたくさん費やさなければならないのは事実です。
しかし、出題される問題の全てにおいて、知識の有無が問われているわけではありません。
知識がなくても、与えられた問題文や資料、図などから解答を導くことは可能です。
今回のムーミンの問題はまさにそれです。
他にも、普通の高校生はまず知らないような事を聞かれているが、実は基本知識と問題文や資料からわかることを組み合わせて考えれば解ける問題はたくさんあります。
しかし、地理(というか社会全般)は暗記科目だという固定観念からか、考えるより覚える方がラクだという気持ちからか、必要以上に知識を詰め込もうとする受験生が多くいるのも現状です。
そういう受験生に対して、「知識ばかりを詰め込めばいいってもんじゃない!」と警鐘を鳴らす意味では、非常に良い問題だと思います。
昨日も書きましたが、「誰もが知らない」という状況は「平等」なのです。
そういう状況こそ、受験生の真の学力が測れるのではないでしょうか?
多くの問題では、「誰もが知らない知識」として、その科目に関する知識が使われます。
地理の問題であれば、ある国の輸出品目や貿易相手国など、全ての国について覚えることなど不可能であり、出題側もそんな知識を持っていないとの前提で問題を作っているのです。
しかし、それに対して愚かな受験生は「入試で出題された!だから覚えなきゃ!」となってしまうのです。
でもさすがに、地理の学習で「ムーミン」まで知識の幅を広げる必要がないことくらいわかるでしょう。
そうなったら、あらゆるアニメに関する知識まで覚える羽目になってしまいます(笑)
今回の地理の出題は世間をすこし賑わせましたが、高校生の皆さんはこれを機に、真の学力とは何かを考えて頂けると喜ばしいです。
昨日、「次回は英語について」と描きましたが、地理の件の訂正がすごく長くなってしまったので、英語の件は次回に延期します。