中学生へ

☆英語の学習アドバイス ~英語は最初が肝心~

テスト範囲だけでは不十分
 中学生にとって最も気になる英語のテストは中間・期末の定期テストでしょう。前回よりも点数が上がればうれしいですよね。大幅に点数が上がると自信がつき、さらなるやる気にもつながります。
 定期テストには必ず「テスト範囲」があります。では、そのテスト範囲だけを学習すれば点数が取れるようになるのでしょうか?理科や社会は確かにそうだと言えます。例えば現在中学2年生であれば、中1で学習した内容を忘れていても、中2の今のテスト範囲の内容を頭に入れておけば点数は取れるでしょう。
 しかし、英語はそうはいきません!なぜなら、英語は積み重ねの教科だからです。例えば、中2の2学期の中間テストにおいて、英語のテスト範囲が「教科書P51~70」だとします。そうすると多くの生徒は、中間テストが終わるまでその20ページだけを一生懸命に勉強します。
 では、その範囲の勉強をがんばった分だけ得点にあらわれるでしょうか?答えは残念ながら「No」です。なぜなら、表向きは「教科書P51~70」と書かれていても、実際は「中1全範囲と中2の最初からP70まで」がテスト範囲になるからです。つまり、以前に学習した内容が頭に入っていなければ、表向きのテスト範囲だけを一生懸命勉強しても、思うような成果は上がらないのです。

 そうは言うものの、定期テストでは表向きのテスト範囲が中心となって出題されるので、その範囲だけの勉強でもそれなりの点数は取れるものです中2の途中くらいまでなら、テスト範囲の英文を丸暗記することで、高得点を取る事も可能です。しかし、仮にその方法で満足のいく点数を取ったとしても、本当にそれでよいのでしょうか?勉強が進むにつれて習った範囲は次第に広くなっていきます。たとえテスト範囲の英文を丸暗記したとしても、それ以前の理解が不十分ではあまり得点できないのです。理解不十分なまま教科書の英文を丸暗記するだけの勉強では、やがて歯が立たなくなります。メッキは必ずはがれるのです。

英語は基礎力で決まる!
 では、どうすれば本当の英語の力がつくのでしょうか?初めからきちんと積み重ねればよいのです。一度習った内容は今後もずっとテスト範囲になるのです。そして、今後もずっと覚えていられるためには、表面的な暗記ではなく、英語の仕組みを理解することが肝心です。きちんと理解して頭に入れたことは忘れません。その積み重ねが大きな力になるのです。中学1年生はとても大きなチャンスを持っています。なぜなら、今の英語の学習内容は中2、中3になってからも実際のテスト範囲にもなるからです。今から正しい学習法で英語を勉強すれば、来年、再来年は英語に関しては短時間のテスト勉強で高得点が狙えるようになるでしょう。その分、他の教科の勉強に時間を使えるようになります。
 英語は早い時期に「できる」ようにした者勝ちです。学年が上がってからは、「できる人」は短時間の学習でも高得点が取れ、「できない人」は長時間がんばってもそれほど得点が伸びないのです。

できないまま学年が上がってしまったら?
 中1範囲の英語を理解しないまま中2、中3になってしまった人はたくさんいます。そういう人はもう手遅れなのでしょうか?もちろんそんなことはありません。英語は1年間で大きく差がつく教科ですが、一見大きな差に見えても「たった1年間でできた差」なのです。本気で頑張れば、半年以内で挽回も可能です。
 けれども、遅れてしまった人の多くは、「何をどのように勉強したらよいかわからない」と思っていることでしょう。それに対するこちらからのアドバイスは決まっています。「わかるところまで戻ってやり直せばよい」のです。「どこまでわかっているのかもわからない…」という人は、最初(中1の初め)からやり直せばよいのです。英語はどんなに戻っても中1までなので、だれでも得意教科にすることができるのです。

背伸びしても時間のムダ
 「英語は大の苦手だけど自分は中3だから中3の内容を勉強したい。」「中1の内容からやり直した方がいいのはわかるけど、テスト範囲は中3の教科書だから…」焦る気持ちはわかります。しかし、聞いてもわからない授業を聞いて学力が上がると思いますか?中3の授業は、中1・2の範囲を理解しているという前提で話が進められます。これは学校でも集団塾でも同じです。しかし、前提となる基礎知識がないのに授業をいくら真面目に聞いても、理解できるわけがありません。また、前述のとおり、中1範囲も実質的には中3のテスト範囲になります。なので、中1範囲を学習することで、中3のテスト勉強にも確実につながるのです。